シュテーデル美術館の基本情報
シュテーデル美術館 (Staedel Museum)は、 フランクフルトの銀行家ヨハン・フリードリヒ・シュテーデルの遺志により 、1818年に開館したドイツで一番歴史の長い美術館です。
マイン川沿いの博物館や美術館がたくさんある博物館通りにあります。
シュテーデル美術館 公式サイト(英語)
営業時間
火曜日~日曜日 10:00~18:00(木曜日 10:00~21:00)
月曜日は休館日。
チケット料金
火曜日~金曜日 16ユーロ
土・日・祝日 18ユーロ
12歳未満の子供は無料で、学生やファミリーは割引料金が適用されます。
シュテーデル美術館 公式サイトでWEB購入できますが、入口のチケット販売所は混んでいないので、当日購入で大丈夫です。
フランクフルト中央駅からシュテーデル美術館へのアクセス
フランクフルト中央駅の正面入口から真っすぐカイザー通りを進みます。最初の交差点を右折してモーゼル通りに入り、そのまま進むとマイン川に出ます。 歩行者専用橋ホルバイン橋を渡るとシュテーデル美術館です。
徒歩12~15分で、散歩にちょうど良い感じです。
ミュージアムショップ&書店
お土産やギフトにできる商品がたくさんあり、ギフト包装もしてくれます。
定番のポストカードは、旅先から自分宛に送ると記念になります。
営業時間
火曜日~日曜日 11:00~18:00(木 11:00~20:00)
カフェ&レストラン
館内カフェ
ミュージアムショップに隣接しているセルフサービスのカフェで、コーヒーや紅茶、サンドイッチ、サラダ、ケーキなどがあり、気軽に利用できるカフェです。
営業時間
火曜日~日曜日 10:00~18:00(木 10:00~19:00)
カフェレストラン
美術館の隣にあり、クオリティの高い料理を提供するMeyerグループ運営のレストランです。天井が高く全面ガラス張りで解放感、高級感のあふれる雰囲気で、テラス席もあります。
営業時間
火曜日~日曜日 10:00~24:00
シュテーデル美術館の見どころ 主な作品
絵画3,000点、彫像600点、写真4,000点、素描・版画100,000点を所蔵しています。そのうち展示されているのは600点あまりで展示作品は入れ替えられるので、再訪しても楽しめます。
パンフレットにフロアマップがあり、主な作品の展示室がわかるようになっています。
ヨハネス・フェルメール「地理学者」
フェルメールの署名と制作年が記されている貴重な作品で、 この作品目当てで、訪れる人も多いです。 ルーブル美術館所蔵の「天文学者」と対になってる作品と言われています。
棚の上に地球儀、壁に地図、手にコンパスを持っています。
私が訪れたときは、貸し出し中で見ることができませんでした。
レンブラント「目潰しされるサムソン」(サムソンの目潰し)
旧約聖書の「ペリシテ人に目潰しされるサムソン」を題材にした作品。
236×302㎝と大きな作品で、とても迫力があります。
多数派のペリシテ人に支配されていたイスラエル。少数派ダン人マノアの妻は不妊であったが、神のお告げで妊娠し産まれたのがサムソン。巨人怪力に成長したサムソンは、ペリシテ人の支配からイスラエルを奪還したので、ペリシテ人に恨まれていました。
サムソンとデリラという女性と恋仲になります。デリラがペリシテ人だった為、ペリシテ人がデリラを利用してサムソンの弱点が「頭髪」であると掴みます。
デリラに頭髪を剃られたため力を失ったサムソンが、ペリシテ人に捕らえられて目をつぶされてしまいます。その場面が「目潰しされるサムソン」です。
ティッシュバイン「カンパーニャのゲーテ」
ティッシュバインによるフランクフルト出身のゲーテの肖像画です。
この作品、何か変だと思いませんか?
右足に左足用の靴を履いているんです。ゲーテは靴の左右を間違えて履く癖があったのか、それともティッシュバインが描き間違えたの・・・と思っていたら、修復のときに間違えたのだとか、そんなことある?
サンドロ・ボッティチェリ「女性理想像」
モデルはフィレンツェで一番の美女と言われたシモネッタ・ヴェスブッチ。
ボッティチェリは彼女をモデルにたくさんの作品を残しており、代表作でもある「ヴィーナスの誕生」のモデルもシモネッタであると言われています。
シュテーデル美術館の壁は、紺・緑・紫などがありますが、ワインレッドの壁の色が「女性理想像」の美しさを引き立たせてます。
マックス・ベックマン「フランクフルトのシナゴーグ」
ドイツ人画家マックス・ベックマンの作品は、ヒトラーの退廃芸術狩りで没収されたことがあり、時代に翻弄された画家を忘れないようにと彼の作品を集めたコーナーがあります。
「フランクフルトのシナゴーグ」や「フランクフルト中央駅」に、ちょこんと座っている可愛い猫がいるので、捜してみてください。
マッシモ・スタンチオーネ「スザンナと二人の老人」
旧約聖書の一場面は、絵画の題材としていろいろな画家によって描かれています。
人妻スザンナが水浴びをしているところを覗き見していた二人の老人が関係を迫りますが、スザンナが拒否したため、老人は虚偽の告発をしてスザンナは逮捕されてしまいます。 スザンナは死刑を言い渡されますが、青年が現れて老人の訴えが嘘であることを証明してくれたので無罪になり、老人は虚偽の罪で死刑になりました。
人妻スザンナの表情が忘れられない、とても引き付けられる作品です。
エドヴァルド・ムンク「嫉妬」
ムンクの作品は、同じ作品名がついたものがあり「嫉妬」も数点あります。
ムンクが惹かれたダグニー・ユールは、ムンクの友人ブシビシェフスキーと結婚します。
その結婚の条件が「性的な自由」で、約束通りダグニー・ユールは数々の男性と関係を持ちます。ムンクとも関係があったと言われています。
ムンクの作品「嫉妬」は、ダグニー・ユールの浮気に苦悩するブシビシェフスキーが描かれています。髭の人がブシビシェフスキーで写真にそっくりです。女性がダグニー・ユール、右の男性がムンクかな?似てるような気がします。
ダグニー・ユールは、愛人のロシア人青年に射殺されて最後をむかえます。
パブロフ・ピカソ「フェルナンド・オリヴィエの肖像」
ピカソの恋人で、売れない時代を支え成功に導いたフェルナンド。
内縁関係は7年に渡り続きますが、名声を得るようになるとピカソはフェルナンドを捨て、フェルナンドの友人と暮らし始めます。ピカソの女性関係はこんなものじゃないけど、売れない時代を支えたくれた人を捨てちゃう話し、芸術・芸能の世界ではよく聞きますね。
ピカソのゲスエピソード
その他 名画
オーギュスト・ルノワール「 昼食後」
クロード・モネ「昼食」
エドガードガ 「オーケストラミュージシャン」
マックス・リーバーマン「アムステルダムの孤児院」
フランツマーク「雪の中で横になっている犬」
シュテーデル美術館の公式サイト デジタルコレクションで確認することができます。
シュテーデル美術館 おすすめのまとめ
1階入口横には、ミュージアムショップとカフェがあります。また、地階の天井部分にあたる中庭にも、無料ででることができます。地階の天井の穴を確認することができますよ。
学生の団体などと一緒にならない限り、ゆっくりと作品を鑑賞することができます。
開館時間の長い木曜日の17時過ぎに訪問したので、入場者が少なく名画独り占め状態でした。
お目当ての作品がある場合には、貸し出しされてることもあるので、公式サイトで事前に調べ行かれることをおすすめします。もし、 素晴らしい作品がたくさんあるので、十分楽しめます。
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