Pinakothek(ピナコテーク)は、ギリシャ語に由来するドイツ語で美術館です。
アルテ・ピナコテーク(旧絵画館)
ノイエ・ピナコテーク(新絵画館)
ピナコテーク・デア・モデルネ(モダン美術館)
ミュージアム・ブランドホルスト(ブランドホルスト博物館)
これらのピナコテークは、ギュッとかたまって建っているので、共通チケットを利用して巡るとお得です。
それぞれのピナコテークの営業時間・チケット料金・見どころなどをお伝えします。
公式サイト:PINAKOTHEKEN(日本語)
アルテ・ピナコテーク( Alte Pinakothek 旧絵画館)
アルテ・ピナコテークは、バイエルン王家ヴィッテルスバッハ家の美術コレクションを展示する目的で建設されたドイツの国立美術館です。
ノイエ・ピナコテークが開館されたため「アルテ(古)」が付けられました。
営業時間
10:00~18:00(火・水は 20:30まで)
月曜日は休館日
チケット料金
一般料金 7ユーロ
割引料金 5ユーロ(65歳以上・学生他)
日曜入場 1ユーロ
共通一日券 12ユーロ
18歳未満の子供は無料です。
主な作品
「怠け者の天国」ピーテル・ブリューゲル 1世
「怠け者の天国」は題名どおり描かれているのは、聖職者・兵士・農民は怠け者。
聖職者は毛皮を敷いて、兵士はクッションをあてている、農民は地べたと身分の違いがわかります。
いろんなものがパイやタルト、ソーセージになってて「食べ物の困らない世界」を表しているのかな?怠け者と言えば聞こえが悪いけど、ぐだぐだする姿が可愛くもある。
一番見たかった絵なんだけど、ガラスの反射でとても見えにくかったです。
「ポンパドゥール夫人の肖像」フランソワ・ブーシェ
ルイ15世の公妾であったポンパドゥール侯爵夫人の肖像は、201×157cmと大きな作品。
ポンパドゥール夫人は美貌だけじゃなくとても聡明だったので、影でルイ15世を操り事実上の国を動かしていました。
女性が前髪を立ち上げ丸くまとめて留める髪型「ポンパドール」は、このポンパドゥール夫人からきています。
アルテ・ピナコテークは作品だけじゃない
アルテ・ピナコテークは、建物も素敵です。
モダン美術館前から見たアルテ・ピナコテークの側面です。
ピナコテーク・デア・モダルネ(Pinakothek der Moderne)
ピナコテーク・デア・モダルネ(Pinakothek der Moderne・モダン美術館)
アート・グラフィック・建築・デザインに関する複合美術館です。
入口の前庭にUFOハウスがあり、中に入ることもできます。
Pinakothek der Moderne 公式サイト
営業時間
10:00~18:00(木曜日は 20:00まで)
月曜日は休館日
チケット料金
一般料金 10ユーロ
割引料金 7ユーロ(65歳以上・学生他)
日曜入場 1ユーロ
共通一日券 12ユーロ
18歳未満の子供は無料です。
主な作品
「欲望の謎」サルバドールダリ
翼形の岩?に空いた穴はハート型。凹んだ部分に「ma mere(わが母)」の文字がたくさん書かれています。
この作品が描かれたときにはすでに亡くなっており、ダリにとって母親はとても大きな存在であったことがわかります。
「Birds also Birds, Fish Snake and Scarecrow」マックス・エルンスト
「Before the Masked Ball」マックス・ベックマン
「誘惑」マックス・ベックマン
女性が繋がれてるし、檻に入れられてるし・・・なんかあかんやつ。
フランクフルトのシューテデル美術館にマックス・ベックマンの作品が複数あります。
「座ってる女」パブロ・ピカソ
モデルは「泣く女」のモデルでもある写真家のドラ・マールです。
20世紀の最大の芸術家パブロフ・ピカソは、プレイボーイではなくゲス男。
ノイエ・ピナコテーク(Neue Pinakothek・新絵画館)
大規模改修工事により、2025年まで閉鎖中。
アルテピナコテーク(イーストウィング)の1階とシャックコレクションに、19世紀の芸術の傑作の数々が展示されます。
主な作品
「オーヴェルの平原」「ひまわり」「アルルの風景」ゴッホ
オーヴェルの平原
オーヴェルはパリ郊外の小さな街で、ゴッホが自ら生涯を閉じた場所です。
亡くなる直前、弟テオに届いた手紙には、この作品のスケッチが描いてありました。
ひまわり
ゴッホと言えば「ひまわり」
7作品ある「ひまわり」の中の3作目です。
アルルの風景
ゴッホが理想郷としていたアルルの風景。
「波の戯れ」アルノルト・ベックリン
家族で海水浴をしている様子なんだけど、なんとも言えない不安感が押し寄せる作品。
「マルガレーテ・ストンボロ=ヴィトゲンシュタインの肖像」グスタフ・クリムト
クリムトのパトロン、オーストリアの名門ヴィトゲンシュタイン家のお嬢さんの肖像画。
この肖像画はマルガレーテが結婚するときに父親が結婚祝いにと贈ったものですが、マルガレーテは黒々とした縮れた髪や眉毛が気に入らなかったと言われています。
婚家の倉庫に入れられたままで飾られることもなかった肖像画は、長いときを経てミュンヘンの美術館に売却されました。
クリムトの肖像画の女性は、現実ではありえない10頭身のモデルスタイルです。
マルガレーテの肖像画もとてもスタイルよく描かれています。
「音楽 Ⅰ」グスタフ・クリムト
クリムトの初期の作品で、37×44.5㎝と小さな作品です。
ノイエ・ピナコテークは、改修工事のために2025年まで閉館されており、名画たちはアルテ・ピナコテークでノイエ・ピナコテークで公開されています。
ピナコテーク 共通チケット
ピナコテークを複数巡るなら、共通チケットがお得です。
共通1日券 12ユーロ
・アルテ・ピナコテーク
・モダン・ピナコテーク
・ノイエ・ピナコテーク(閉館中)
・ミュージアム・ブランドホルスト
・シャック・コレクション
最初に入ったピナコテークで共通チケットを購入したら、12ユーロのところにマーカーで大きな丸を付けられました。
次のピナコテークでは、12ユーロのチケットを見せると「0ユーロ」チケットが渡されて腕輪のような印が巻かれます。これが大きくて落ちそうで、めっちゃ心配でした。
ピナコテーク アクセス
ピナコテークは一角に集まっているので、歩いて移動できます。
共通のチケットを購入したら、一緒にもらえるパンフレットの地図に利用できるピナコテークに印を打ってくれました。
ノイエ・ピナコテーク/アルテ・ピナコテーク/ピナコテーク・デア・モダルネ/ミュージアム・ブランドホルストに○が付けてあります。
バス
Pinakotheken 100
トラム
Pinakotheken 27
地下鉄(Uバーン)
Königsplatz(U2)
Theresienstraße(U2)
Odeonsplatz(U3・U4・U5・U6)
Universität(U3・U6)
共通チケットと一緒に利用した、一日乗車券
ミュンヘンの公共交通機関(Sバーン・Uバーン・トラム・バス)が乗り放題になる「一日乗車券」を利用して、ミュンヘン観光をしました。
旅行先での公共交通機関の利用には不安がつきものですが、一日乗車券を利用すると、慣れない自動券売機で何度もチケットを購入したり、チケット料金が合っているのか心配したりしなくていいので、気持ち的にも楽です。
一日乗車券は、購入時から翌朝6時まで利用できます。
以上、ミュンヘンのピナコテーク巡りでした。
レンバッハハウス美術館もおすすめです。
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