ベルヴェデーレ宮殿の行き方、見どころ作品、チケット情報、所要時間

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ベルヴェデーレ宮殿

ベルヴェデーレ宮殿は、英雄プリンツ・オイゲンが夏の離宮として、10年の歳月をかけて造った宮殿です。

上宮と下宮の2つの建物からなり、それぞれに美術館があり、クリムトやシーレ、ココシュカなどの作品は上宮美術館に展示されています。

ベルヴェデーレ宮殿 上宮美術館のアクセス、見どころなどを紹介します。

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ベルヴェデーレ宮殿の基本情報

ベルヴェデーレ宮殿

英雄プリンツ・オイゲンの夏の離宮として建てられました。

プリンツ・オイゲンは、敵国であるフランス人でありながら、オーストリアで英雄となった人です。

産まれも育ちもフランスで、母親がルイ14世の愛人であったことから、ルイ14世の子供ではないかと言われています。ルイ14世から軍人になることを認めてもらえなかったため、軍人になるためにオーストリアに行き、皇帝に直訴して軍人になったプリンツ・オイゲン。

プリンツ・オイゲンは見栄えが良くないために、ルイ14世が自分の臣下にしなかったと言われていますが、もしかして、子供と知っていたから戦死させたくなくて、軍人にしなかったのかもしれませんね。

オーストリアでは軍人としての才能を開花させ、いろいろな戦いで見事な戦績をあげて出世します。その後、ドイツでも英雄となり、重巡洋艦の名前にもなったのです。

ザックリ言っちゃうと、フランスで軍人になれなかったから、オーストリアに行って、ガンガン戦争してドンドン勝って、とうとうフランスもやっつけちゃったって感じです。

フランスと戦ったときのフランスの元帥は従兄弟で、この人もとても優秀な軍人だったので、もしプリンツ・オイゲンがフランス側で戦ったとしたら、結果は変わっていたかもしれません。

オーストリアの英雄となったプリンツ・オイゲンが建設したのが、ベルヴェデーレ宮殿です。

ベルヴェデーレ宮殿 開館時間

上宮 9:00~18:00(金曜日のみ21:00まで)
下宮 10:00~18:00(金曜日のみ21:00まで)

休館日

年中無休

チケット料金

チケットは上宮・下宮・コンビ(上宮+下宮)チケットがあります。

大人 65歳以上・学生 ウィーンシティカード
上宮 16ユーロ 13.50ユーロ 14.50ユーロ
下宮 14ユーロ 11ユーロ 12ユーロ
コンビ 22ユーロ 19ユーロ 19.50ユーロ

18歳以下は無料。
学生・シニア・19歳未満は、確認できるパスポート等が必要です。
有効期限内のウィーンシティカードを持っていると割引料金が適用されます。

チケットの予約方法

上宮美術館は時間指定制なので、当日、チケット売り場で購入した場合、希望の時間帯に入場できるとは限りません。入場時間の指定はありますが、見学時間が自由なので好きなだけ見ることができます。

公式サイト ベルヴェデーレ宮殿

① チケットを選択

ベルヴェデーレ宮殿予約

上宮と下宮のコンビチケットは、両方をタッチすればOK

② チケットの種類を選択

ベルヴェデーレ宮殿予約 チケット種類

Regular:一般
Seniors over 65:65歳以上
Students under 27:27歳以下の学生
Children and youth under 19:19歳未満の子供
Visitors with a valid Vienna City Card:有効期限内ウィーンシティカード

③ 日にちを指定

ベルヴェデーレ宮殿予約 月日

④ 時間を指定する

ベルヴェデーレ宮殿予約 時間指定

⑤ 買い物かごに入れて、支払いをすれば完了です。

所要時間

ベルヴェデーレ宮殿 上宮美術館だけの見学の場合、1時間半~2時間。
庭園の散策が30分、下宮美術館は1時間くらいです。

宮殿内撮影について

2017年6月から宮殿内の撮影が解禁されましたが、フラッシュ、三脚は禁止です。

一部作品は撮影禁止。作品の説明書きにカメラのマークがついているものはOK、カメラに線が入っているものは禁止なので、確認してから撮影しましょう。

その他 施設案内

クローク・ロッカー
1階にクローク、地下にロッカーがあります。地下のロッカーはコイン返却方式なので無料です。

オーディオガイド
1階クロークルームで音声ガイドの貸し出しがあります。1台4ユーロで2台以上は1台3.50ユーロになります。日本語対応しています。

ショップ
お土産や記念になるグッズやポストカード、書籍などがあります。

カフェ Menagerie
営業時間 9:00~18:00
カフェは外からも入れるし、内部は上宮美術館とつながっているので、見学途中でカフェに入ることもできるし、チケットを提示すればカフェ利用中に上宮美術館のトイレを利用することもできます。(上宮美術館のトイレは地下にあり、カフェからは少し遠いです)

ベルヴェデーレ宮殿へのアクセス


ベルヴェデーレ宮殿は、トラム・Sバーン・Uバーン・鉄道などで行くことができます。

トラム
シュロス・ベルヴェデーレ(Schloss Belvedere)停留所

Sバーン
クヴァルティア・ベルヴェデーレ(Quartier Belvedere)駅

Uバーン
ジュートティローラープラッツ(Sudtiroler Platz)駅

鉄道
ウィーン中央(Wien Hauptbahnhof)駅

トラムのシュロス・ベルヴェデーレ(Schloss Belvedere)停留所からは、西側にある入り口から入ることができ、入ってすぐチケット売り場があります。

その他の駅からは、正面の南入り口から入って、池や花壇を眺めながら進みます。

私はミッテ駅からSバーンで2駅 Quartier Belvedere から行きました。出口を出て交差点を渡ったら、ベルヴェデーレ宮殿の正面南入口です。
ベルヴェデーレ宮殿前の交差点

ベルヴェデーレ宮殿の正面南入口前に交差点があり、カラフルな建物があるので目印になります。この画像だと、手前右側がベルヴェデーレ宮殿になります。

ベルヴェデーレ宮殿 上宮美術館の見どころ作品

ベルヴェデーレ宮殿 上宮美術館

ベルヴェデーレ宮殿と言えば、クリムトですが、クリムトやシーレだけじゃなく、たくさんの素敵な作品があります。その中でも見どころとなる作品をご紹介。

グスタフ・クリムト「接吻」

グスタフ・クリムト 接吻

クリムトの代表作とも言える「接吻」

180×180cmの大きな作品で、その前にたくさんの人がいるので、全体を欠けずに見ることが困難でした。

金箔がふんだんに使われた作品で、本当にきらびやかです。
真っ黒い壁にかけてあり、ライトに照らされてキラキラと輝いていました。

モデルはクリムトと生涯のパートナーだったエミーリエだと言われています。

男性の手から女性を愛している感じが分かるし、女性も幸せそうなんだけど、何故か不安な気持ちになってしまうのは、足元が崖だからでしょう。

「接吻」はとても有名作品で、これまでに画像や映像で見ることがありましたが、実際に自分の目で見ると、印象が違います。作品に引き込まれる感じがしました。

グスタフ・クリムト「ユデットⅠ」

グスタフ・クリムト ユデットⅠ

ユデットは、旧約聖書外伝の中に登場する女性で、自分を信用させて敵地へ入り込み、敵の寝ている隙に首を切り落とし持ち帰ったスゴイ女性。

ユデットが手に持っているのは生首です。生首持って、恍惚の表情って怖いのになぜかとても魅力的。

クリムト作品の予習をして行ったので、ユデットが持っているものが生首だとわかりましたが、そうでなければ生首とは気づかず、表情か艶っぽい作品なのかと思ったかもしれません。

ユデットはいろいろ画家が題材にしていますが、こんなに淫靡な雰囲気の作品は他にはありません。

グスタフ・クリムト「フリッツァ・リードラー」

グスタフ・クリムト フリッツァ・リードラー

クリムトのパトロン、フリッツァ・リードラー婦人の肖像画。

クリムトは女性の肖像画を描くとき、とてもスタイルよく見えるように描いています。この女性も8頭身以上ありそうです。

顔や手が写実的に描かれているのに、その他の背景や座っている椅子がのっぺり平面的です。椅子の部分や壁の一部の幾何学模様は、折り紙でも張り付けたのかと思っちゃいました。

グスタフ・クリムト「花嫁」

グスタフ・クリムト 花嫁

遺作のひとつ、製作途中の未完成。
右側がまだ出来てなくて、左側もこれで完成だったのかわかりません。

題名は「花嫁」なんだけど、中央の青い服の人が花嫁で、寄り添うようにしているのが花婿?女性がたくさん絡んでいますが(笑)

この男性が「接吻」の男性と同じ人に見えるけど、どうだろう?同じ人だとするとクリムト自身なにか?女性が絡んでる・・・そうかも(笑)

エゴン・シーレ「死と乙女」

エゴン・シーレ 死と乙女

エゴン・シーレが長年の恋人と別れて、結婚したときに描かれた作品。
死神になった男性はシーレ自身、女性は長年の恋人だったヴァリです。

ヴァリが死神シーレにしがみついているのか、死神シーレがヴァリを死の世界に連れて行こうとしているのか、どちらでしょうね。

結婚後も分かれたヴァリに密会を持ちかけるシーレに対して、クズ男はいらないと切り捨てたヴァリ。二人の別れで打ちのめされたのは、シーレの方だったのかも?

映画「エゴン・シーレ 死と乙女」を見てから行くとより面白いと思います。


エゴン・シーレ死と乙女 を見るなら<U-NEXT>

エゴン・シーレの作品すごく好きなんですけど、本人本当にクズなんですよね。

危険度MAX変態芸術家の愛憎劇 エゴン・シーレ
映画「死と乙女」の画家、エゴン・シーレ。近親相姦や小児性愛者で逮捕されたこともある変態中に変態。クリムトの弟子で、作品が認められ始めたころ、28歳の若さに亡くなっています。結婚後も長年の恋人に密会を待ちかけるクズっぷり。

エゴン・シーレ「エディス・シーレの肖像」

エゴン・シーレ エディス・シーレの肖像

エゴン・シーレの妻、エディスの肖像画。

シーレはエディスの姉アデーレとも関係があり、アデーレをモデルにした作品も残されています。シーレ本当にクズ男(笑)
エディスは妊娠中にスペインかぜで亡くなり、3日後にシーレも28歳の若さで同じスペインかぜでこの世を去ります。

エゴン・シーレ「ライナー家の少年」

エゴン・シーレ ライナー家の少年

まなざしがとても印象的な作品。シーレ初期の作品です。

オスカー・ココシュカ「カール・モール」

オスカー・ココシュカ カール・モール

クリムトに見出されたオスカー・ココシュカの作品。

ココシュカの執念の愛、突き抜けてます。

変態すぎる芸術家の愛憎劇 オスカー・ココシュカ
芸術家になる人が変態なのか、変態だから芸術家になるのか?芸術家には凡人にとても理解できない感情を持っている人がいます。オスカー・ココシュカは、別れた恋人アルマ・マーラーの等身大の人形とデートしていたとか?モデルにしていたとか言われています。マジか!?

オスカー・ココシュカ「博士バッサの魔法の形」

オスカー・ココシュカ 博士バッサの魔法の形

ジャック=ルイ・ダヴィッド「ベルナール峠からアルプスを越えるボナパルト」

ジャック=ルイ・ダヴィッド ベルナール峠からアルプスを越えるボナパルト

これ、教科書で見たことがありますね。

馬の毛色や馬具、ナポレオンの顔つき、署名のあるなしなど違いのある同じ構図の絵が5枚あります。こちらの作品には「J.L.DAVID L.ANNO X」と署名が入っています。

クロード・モネ「コック」

クロード・モネ コック

フェルディナント・ゲオルク・ヴァルトミュラー

フェルディナント・ゲオルク・ヴァルトミュラー

フェルディナント・ゲオルク・ヴァルトミュラーの作品もたくさんあります。

ドレスの光沢がスゴイ。畳んであったあとが付いていながらの光沢。子供の顔が妙に大人顔でおませさんですね。

フィンセント・ファン・ゴッホ「オーヴェルの平原」

フィンセント・ファン・ゴッホ オーベルの平原

ゴッホが最後の過ごしたオーヴェルの風景。

フランツ・エイブル「読書の女の子」

フランツ・エイブル 読書の女の子

この作品がとても印象に残りました。

絵画だけではなく、彫刻などもたくさんあります。

ベルヴェデーレ宮殿 上宮美術館内

ベルヴェデーレ宮殿 上宮美術館のまとめ

ベルヴェデーレ宮殿と言えば、クリムトですが、クリムトだけじゃない、シーレ、ココシュカ、ヴァルトミュラー、ゴッホ、モネなどの作品もあります。

ウィーンリンクからは少し離れていますが、トラムや地下鉄で行くことができます。ホテルがウィーン中央駅あたりにあれば、歩いて行くことができます。

広い庭園は6:30から開いており、誰でも自由に入ることができます。

クリムトなどの有名作品は上宮美術館にありますが、下宮美術館も上宮と違う豪華さのある建物です。観光時間に余裕がある方は、下宮美術館もおすすめです。

上宮美術館は2019年7月から時間指定制になったので、日曜日や昼間の観光客の多い時間帯に訪問したい場合には、予約をされることをおすすめします。

ウィーン
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